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執行役員が語る、
今後のレコチョクエンジニア組織の展望
松嶋陽太 執行役員 2009年中途入社
執行役員が語る、
今後のレコチョクエンジニア組織の展望
2024年1月16日掲載
松嶋さんのエンジニアとしてのご経歴を教えてください。
大学卒業後、大手システム企業で、システムエンジニアを行っていました。
ちょうどWindows95が流行ってきた時代で、もともと学生時代にプログラミングを学んでいたので、これからの時代を見据えてプログラミングをやっていこうと決意して、2年間ほどフリーでプログラマーをやっていました。
当時、フリーのプログラマーはたくさんいらっしゃったんですか?
全然いなかったです。それでも独立してフリーでやっていたのは、それぐらい自分を追い込んだ方が、スキルが身につくだろうと思っての決断でした。
その後、ITバブル真っ只中の2000年代、今でいうYouTubeのような動画系サービスのベンチャー企業に誘われて、システムの責任者を担っていました。その後も複数のベンチャー企業でCTOを経験した後、2009年にレコチョクに入社しました。
当時のレコチョクは外部委託が中心で自社のエンジニアがほとんどおらず、そこからエンジニアを内製化し、組織を作り上げるという役割を担い、現在は社員の半数程度がエンジニアになっています。その後も一貫してシステムやR&D関連を担当してきました。
また、2022年に次世代ビジネス推進部を立ち上げ、NFTなどweb3の音楽業界における活用に向けた事業化を行いました。2023年からは生成AIの活用に向けてwith AIプロジェクトを発足し、まずはレコチョク全社員がAIを使い、業務を効率化していくことを目標にプロジェクトを推進しています。
松嶋さんが考えるレコチョク一番の魅力はどんなところですか?
最大の魅力は、とても自由度が高いところです。
これは昔も今も変わらず、自主性を持った人に任せてくれる、強い意志を持ってやりたいと言うものは任せてくれる文化があります。僕は自分を加速度的に成長させていきたいという思考が強いので、そんな僕が長年レコチョクで働いているということは、成長できる満足な環境だということだと思います(笑)。
自分がやりたいという意思を持てばやれる環境というのは、成長意欲が高い人にとってはとても魅力的な環境ですよね。ここはレコチョクのベースの部分だと思っており、今後も大切にしていきたい部分です。
レコチョクのエンジニアや組織の特徴について教えていただけますか?
レコチョクは複数のレコード会社により設立されたという背景もあり、個人向け配信事業を中心に、レコード会社さんから求められるサービスをビジネスの担当者が企画し、エンジニアは作るだけ、という時期がありました。
僕としては、それでは業務委託と変わらないのでは?という印象を持っていて、仕事に対してエンジニアが自ら強い意志を持って自分で攻めていくことが重要だと考えていました。それは、エンジニアからサービスの企画担当者に“こう改善すると、これだけコストの改善ができる”“売上につながる”など積極的に提案していかないと、エンジニアが社内にいる意味がないと考えているからです。
常日頃、僕は「攻めていくエンジニアになろう」と発言していますし、“攻めるエンジニア”を意識し、内製化を推進してきました。“攻めるエンジニア”、自分たちが“提案できるエンジニア”である、ということがレコチョクの根幹にあるのではないかと思います。
音楽業界はデジタル化の途上という部分もあると思います。そういったところへの働きかけも大事ですよね。
そうですね。ステップを踏んで、相手の状況を理解しつつ提案していかないといけないと考えています。
たとえば、業務を受け負って、我々も業務の理解を深めたうえでDX化を提案させていただいたり、レコード会社さんを対象にweb3のセミナーを開いて、web3を活用することの成功事例やメリットを提案させていただいたり、地道にやっているのが現状です。
ありがたいことに、レコチョクは音楽業界の方々からの信頼があるので、そこは一つの強みだと思います。
レコチョクは音楽業界の中でも、DX化が進んでいる部分があると思います。
そうですね。現在、リモートワークを導入していますが、会社としての判断も早く、2000年3月にコロナの蔓延が加速した際、すぐに全社員テレワークを導入しました。
もともと、コロナ禍前からテレワークの導入を検討していたこともありましたし、導入後も、今までオフラインでやっていた業務をすべてクラウドに移行し、DX化しています。現在では、音楽業界の中でもレコチョクのDX化は圧倒的に進んでいる方だと思います。
そのベースがあるから、今、生成AIもより早く活用し、業務効率を進められるような環境になっています。社員数200人規模の企業でここまで進んでいるというのは、誇れることだと思います。
エンジニアの組織としては、どのように成長していかれたと思われますか?
やはり業務委託で成り立っていたところから内製化を進め、社員の人数が増えていく過程で、「攻めるエンジニア」を意識して働くメンバーが増えたことで、組織の意識も変わっていきました。
たとえば、web3に関するプロジェクトはエンジニアの発案でビジネスがスタートしました。当初ビジネスとして企画・立案する事業部は関わっていませんでしたが、事業をより早く促進させるため、ビジネスとシステムのメンバーを一つの組織にし、“プロダクト・ファースト”で新しいものを世の中に出していくことができるようになり、現在のような次世代ビジネス推進部まで拡充することができたと思います。
様々な領域でそれができるようになったら、エンジニア組織もさらに強化できると思いますので、今はそこを目指しています。
これからの課題としては、どういったことが挙げられるでしょうか?
今一番の課題として掲げているのは、AIが急速に成長していく中で、まずは生成AIを使いこなせるエンジニアを育成するということです。
それによって、次の世代のエンジニアになれると思っています。今はまだ完璧に使いこなせなくても、とにかく徹底的に意識し、成長のスピードにおいていかれないように活用していってほしいと考えています。
そういった背景もあり、会社としても「with AI プロジェクト」を発足し、全社的に生成AIの活用に注力しているところです。
松嶋さんが業務の中で一番大事にされていることは、どんなことでしょうか?
やはり“WILL”を持つということです。WILLを持って「こうしたい」と言うことによって、周りの人もついてくるので、社員にもWILLを持ってもらいたいと思います。
何をしたいのか、どう変えたいのか、という意識を持つことを最も意識しています。
最後に、これからの展望を聞かせてください。
テクノロジーの進化は飛躍的に加速しているので、新しいテクノロジーが音楽業界もしくは我々の環境にどのような影響を与えるのかということを日々意識し、音楽業界に対してサポートできるようなエンジニア集団にしていきたいと思っています。
新しいテクノロジーを導入したいと思ったら、「レコチョクさんにお願いしよう」と思ってもらえるようなエンジニア組織にしたい。そのためにも明確なWILLが絶対に必要です。
※本記事のサービス名称や所属・役職等は取材当時の内容です。